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魔女のブログ Twitter::Sayonaky

二人の主人公のはざまで―ハリポタの読者の「役割」の変化について

今日お話ししたいのは『ハリー・ポッター』シリーズにおける読者の役割(ロール)の変化についてです。 2007年に『ハリー・ポッターと死の秘宝』が発売されてから、なんと8年が経とうとしています。あのとき生まれた子どもたちはいまや小学二年生。リアタイ勢…

「炎のゴブレット」を久々に観て――箱庭の終わり

日本テレビでの『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の放送が終わってしまい、一週間が経とうとしています。2015年の「ハリポタ祭り」はこれで一区切りを迎えたことになりますね、ちょっと寂しい。 とはいえ、2016年には『不死鳥』『謎プリ』『死の秘宝1・2…

刀剣たくさん! 根津美術館「江戸のダンディズム」を観ました

そういえば英国と魔法の話しかしていなかったので、趣味の美術館巡りの話でもはさむことにしましょう。 刀と拵の超絶技巧に酔う 根津美術館で5/30(日)~7/20(月・祝)まで開催中の「江戸のダンディズム 刀から印籠まで」を見てきました。 今回はコレクション…

『忘れられた巨人』を読みました。

今日の話題はカズオ・イシグロの新刊『忘れられた巨人』(原題:"The Buried Giant")です。ネタバレは極力避けつつの感想です。 カズオ・イシグロといえば現代劇を得意とする作家のようなイメージが先行しますが、本作はさにあらず。6~7世紀の中世初期のイ…

『三番目の魔女』を読みました

レベッカ・ライザート著『三番目の魔女』を読みました。 『マクベス』を補完するひとりの少女の物語 三番目の魔女 作者: レベッカライザート,Rebecca Reisert,森祐希子 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2007/05 メディア: 単行本 クリック: 3回 この商品…

魔法の世界は「現実」だった――映画から考えるハリポタの世界観

先週、USJのハリー・ポッターエリアに行きました。3Dジャーニーよかったです。2Dに比べて、少しアトラクションとしては落ち着いてしまった感もありましたが。 そして、自宅に届くのよりも一足先に、"Harry Potter: Magical Places from the Films"を見せても…

ホグワーツ組み分け大解剖(2) 寮同士の対立をみる

勇気のグリフィンドール、狡猾のスリザリン、寛容のハッフルパフ、英知のレイブンクロー。 なぜこの四つの徳目が、ホグワーツの組み分けにおいて重要なのでしょうか。今回は「共同体(ホグワーツ)が生き延びるために何が必要か」という視点で、いつもの話題…

ホグワーツ組分け大解剖(1) 帽子さん、どうやって組分けてるの!?

こんにちは。私はさよ、グリフィンドールの157年生です。趣味は石油の掘削、特技は新入生の組分けです。世は空前の石油ラッシュ。そこで寝そべって画面を見ているキミ。勇気とチャレンジ精神にあふれるキミは、今こそグリフィンドール寮に入って一緒に油田を…

顛倒について―『マクベス』と『愚神礼讃』

すべて真逆の世界で さて、昨日の記事では「遁走」をあつかいましたが、今日は「顛倒」の話をしたいと思います。 「きれいは穢ない、穢ないはきれい。さあ、飛んで行こう。霧のなか、汚れた空をかいくぐり。」 ―『マクベス』,シェイクスピア,福田恒存訳 歴史…

遁走について

就活の息抜きとしてマジョカツしないと、息が詰まってしまうのに気づきました。このブログは、そんな魔女の息抜きの記録です。うんうん。これもまたマジョカツだよね。 魔法の話をしましょう よく、おまえはいったい何者なんだと聞かれることがあります。「…